組織の拡大フェーズ、ノウハウや思いを隅々まで浸透させる手段として「マニュアル」を選んだ
ミニッツシステム開発株式会社
取締役事業部長 内田祐吾様
私たちの事業部では、接骨院や鍼灸院などの治療院様に向けて、医療療養費請求のためのシステム提供を中心に、院経営を支援するためのWEB制作サービスや、顧客売上分析ツールの提供などを行っています。業界自体のITテクノロジーの遅れから、多くの治療院が古いシステム、使い勝手のよくないサービスを使っており、満足度も低いという課題がありました。また、データマネジメントなど他の業界では経営において当たり前のように行われていることに取り組めておらず、業界全体の改革は急務でした。
私は元々、外部からのサポートで参画していましたが、2020年に取締役に就任し、事業拡大に取り組んでいます。参画した当時は売上が急加速で下落していたため組織の改革に一から取り組みました。おかげさまで、この3年で事業は急成長し、5名程度だった社員は40人以上にまで拡大し、組織のベースができてきたところです。
組織再構築を行う過程において、多くの人材を採用しました。そのほとんどが異業種からやってきた社会人経験の乏しい20代の人材が中心です。
私は「組織作り=仕組みづくり」と考えており、誰もがキャリアに関係なく活躍できる組織作りを目指しており、その上で自分自身の経験や考え方、必要なノウハウを伝えてきました。
入社時の研修は座学とグループワークを中心に、1ヶ月ほどかけてみっちりと行います。推奨する書籍を読んでもらってディスカッションする場を設けるなど、サービスに紐づく実務的な内容はもちろん、ビジネスパーソンとしての業務スキルなどもしっかりと伝えてきました。職種別にもさまざまな研修を用意し、自分自身が講師となって取り組んできた結果、3年で採用した40人のうち退職したのは数名程度です。
しかし、ちょうどメンバーが30人を超えたあたりから、あまりに急ピッチで組織構築を行ったこともあって、私の直属の部下以外までにはマネジメントの手が届かず、しっかりとマインドセットすることができていないと感じるようになりました。
「なぜ、その作業がそのクオリティで必要なのか?」「なぜ、その工程が必要なのか?」など、意図や目的をしっかりと伝えることができない、また正しくスピーディーに伝えることができず、仕組みづくりが細部まで行き届いていない現状に大きな不安と課題を感じていました。
そんな時、株式会社2.1の中山代表のお話を伺って、理念やサービスポリシーに強く惹かれ、当社が抱えている課題をマニュアルで解決できるのではないかと考えました。
まずは顧客向けのマニュアルを整備します。当社が提供するプロダクトサービスを通じて、顧客のサービスをさらに向上していただくためには、ただシステムやツールを導入いただくだけでなく、活用方法やノウハウをしっかりと吸収していただかなければなりません。
サービス導入後、コンテンツを更新追加していくための基礎知識やツールの使い方を知っていただき、サイトのコンディションを管理していただく予定です。その先にいらっしゃる治療院を利用されるユーザー様の満足度向上を最短で実現するために、マニュアルによるノウハウの共有が不可欠であると考えています。
その次のフェーズでは、社内のサービス部門から業務マニュアルを作成していきたいと考えています。当社で採用する人材の多くが業界未経験の20代前後の社員ということもあって、ウェブに関する基礎知識や業界の知見がないに等しい状態で入社します。いわゆるSEOやWEBマーケティング、ツールの使い方など、業務に携わる上で必要な知識を、業務の全体感・作業工程と合わせて伝えられるようなマニュアルを作成したいと考えています。
当社ではこの3年で、既存業界にはない価値のあるサービスやツールをリリースしました。
業界特化のWEBマーケティングサービスや、治療院系来店型ビジネスに特化した経営・顧客データの解析ツール、店舗経営の重要指標である各指標(LTV、等)の最大化と来店者の純増数最大化を実現するマネジメントツールなどです。
私はこの業界がさらなる飛躍を成し遂げるためには、ITテクノロジーやAI技術が必要不可欠と考えます。
それらがリンクしたときには、今よりももっと患者様に寄り添った&適したサービスが提供出来るようになると信じています。
治療院業界の発展に向けて、各治療院様へのノウハウ共有や、仕組みづくりなどのご支援に今後も尽力していきます。